人間の「体感時間」というのは正確なものとは言えません。
なぜ楽しい時間はあっという間に過ぎるのに、退屈な時間は長く感じるのか不思議ですよね。
神経科学者によると、思考はそれぞれ「限界」というものを持っているそうです。
読書を例にとると単語の終わりや文章の終わりなどは1つの限界として認識されます。
人は読書に夢中になっているときは文章の終わりという「近くの限界」と物語自体の終わりという「遠くの限界」の両方を意識しながら読み進めることが可能です。
しかし、退屈しながら読書しているときには文章の終わりという「近くの限界」だけを意識してしまい、話の終わりが意識できなくなってしまうため、体感時間が長く感じられるとのことです。
さまざまな実験の結果から、時間の感じ方には複数のメカニズムが働いている」と主張されています。
脳細胞が互いに活性化し思考のためのネットワークを形成する時間が早ければ早いほど体感時間は短くなるとのこと。
また、脳の報酬系に関与するドーパミンが体感時間に影響を与えると判明しています。
楽しい状態では多くのドーパミンが放出され体感時間は短く感じられるわけですね！
「経験済みの事柄に比べ初めてのことをするときに、脳の中で高密度なネットワークが形成され実際より長時間だったように感じられる。」
学者が唱える説の通り、子どもの頃は「全ての出来事が未経験」なので脳はより高密度なネットワークを形成しますが、大人になると目新しいことが少なくなるので強固なネットワークは形成されなくなり「大人になると時が過ぎるのが早くなる」と感じるようです。
成長とともに刺激が少なくなってしまう昨今の状況。自分自身から多くのドーパミンを出しに行くことが人生を謳歌するコツとも言えるでしょう！
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